恋に目覚めたシンデレラ


「……滉さんはもう、ここへは来ないんですね」


「どうしてそんなことを訊くんですか?」


「これ美味しかったから、また来るなら是非お付き合いしたいなって……」


「残念ですがもう一度ここへ来る気にはなれないです。ずっと俺だけ浮いてる気がして……もう限界ですそろそろ帰りたい」


滉さんが弱音をはくなんて……。
本当にこういう所が苦手なんだね。


「ちょっと待ってて貰えますか?もう少しで食べ終わります」


葵が早めに食べ終わろうと頬張っていると滉も手元の書類らしきものに意識を向けながらコーヒーを飲んでいる。
でも……
ある違和感に気付いた。


「滉さん、さっきからコーヒーばかり飲んでケーキ全然食べてない」


良く見たらテーブルに運ばれて来た時のままのような……。
一口も食べてなさそうな……。


「良かったら葵さんにあげます」


デザートは別腹って言うけどさすがに2個目は無理。


「もう入りません。滉さんはどうして食べないんですか?」




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