恋に目覚めたシンデレラ

「そんなことで引いたりはしない。
それにヤキモチですか?葵さんがそれだけ想ってくれてるって確認できて嬉しいです」

ヤキモチ……たしかに私はあの店員に嫉妬した。
でも、それで……嬉しい?
滉さんの反応が思っていたのと違う。
きっと、めんどうだって思われて最悪は避けられてしまうかもって思っていたのに。

「心配しなくても葵さんだけです。貴女だけを想ってる」

「本当に……」


「言葉だけでは信用できませんか?それなら――――――」

滉さんが耳元で囁いた。

「な、な、何をっ……」

顔だけ一気に熱くなった。きっと顔が真っ赤になってる。

「あの……西園寺様?そろそろ閉めたいのですが」

急に背後から声が聞こえて驚いた。


「館長、時間が過ぎているのに気付かず申し訳ない。」


……周りを見たら私達の他には誰もいなくなっていたし閉館時間もとっくに過ぎていた。
顔から熱が一気に引いた。


「すみません、直ぐに出ます」


美術館を出ると外は暗くなっていた。

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