恋に目覚めたシンデレラ
2時間後、二人は外で夕御飯を済ませ家に帰って来た。
「三枝と話しがあるんです。葵さんは先に中に入って下さい」
「……先に行ってます」
葵は家の中へと入って行った。
「三枝、本当は昨日のうちに言うべきだったのに遅くなってしまった。この何日か俺の残業に付き合って時間外労働をさせて悪かった」
父に早く認めてほしくて毎日会社に残り帰りも遅くなってしまい三枝を巻き込んでしまってずっと気になっていた。
「いいえ、どうせ一人暮らしで誰もいないんです。
お気になさらずに」
「そう言ってもらえると助かる。明日からまた今まで通り頼む」
「解りました。あっ西園寺様」
「どうした?」
「昨日のこと誤解はしてませんよね?」
せっかく忘れていたのに今、わざわざ持ち出さなくてもいいだろう。
「誤解はしてない。でも葵さんは三枝あなたにも誰にも渡さない」
「そんなこと解ってます。葵様は西園寺様の恋人です。個人的に想うことなどありません」
否定したけど少し前から気付いていた。三枝が彼女を想ってる事を……。
三枝は自分よりも2つ歳上、まだ若いのに今どき珍しく忠義を尽くす男だ、だからこそ信頼している。
葵も三枝もどちらも失いたくない。
「三枝、俺はあなたが信頼出来ると思ったから雇った。それはこれからも変わらない」
「ありがとうございます。精いっぱい務めます」