恋に目覚めたシンデレラ


時間は午後5時15分。待ち合わせた時間よりちょっと遅くなってしまった。


着替えて会社のビルから出ると反対側の道路の脇に知ってる高級車が止まっていた向こう側からならそんなには目立たないだろう。


横断歩道を渡り車の近くにいるとドアが開いた。
さらに近づくと「乗って下さい」と中から晃に言われて直ぐに乗り込んだ。

この道。

走っている車が朝とは違う道を通っていることに気付いた。

「この道は朝とは違いますね?」

「気がつきましたか?朝、あの時間は混むんです、だから裏道を通りました」

「そうなんですか……」

「また葵さんは余計なことを考えているようですね」

「えっ?」

「自分のせいで遠回りだとか考える事はありません。どうせ通り道なんです葵さんが乗らなくてもこの車はいつもここを通るしあなたがいても何も変わりない」

葵が考えていたことを滉は言い当ててしまった。
滉に解ってしまうほど顔に出していたのか……。

「何故でしょうか、あなたの考えてる事は手に取るように直ぐに解るんです」

葵はぎょっとしてしまう。
たった今考えてた事も読まれてしまったらしい。



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