初恋シリーズ
先生の目覚ましの音で目が覚めた。


携帯電話を探す手が先生とぶつかって私は起きる気になった。


「シャワーでいいの?」


先生の頭を撫でると寝言か返事かわからない声で「うん。」と言った。





私は先生の家から登校することはない。


早目に出勤する先生の車に乗せられて一旦家に帰ってから

何事も無かったように私は登校する。


私の家のマンションの前で車を止めた。


「直之。」


名残惜しいがここで引き止めるわけにも行かない。


先生の頬に口付けた。


「いってらっしゃい。」


先生は幸せそうに頷いた。


車窓越しに手を触合うと先生は車を走らせた。


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