うさぎに振り回されて困ってます
優雨くんに連れてこられたのは理科準備室。

ここは・・・優雨くんにキスされた場所。
思い出して顔が熱くなる。

「で、夕桜?」

「ハッハイ!」

「もう一度きくよ?なんで昨日は僕の事避けてたの?」

「えっと、」

「僕、夕桜に避けられて凄くすごーくショックだったよ・・・」
うっ!
「あんまりあからさまに避けるから、僕、僕!・・・うっ・・・うぅ〜・・・ヒック・・・」

大きな瞳からぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
「っ!わかった!わかったから!ちゃんと言うから!だから泣かないで?優雨くん。ごめんね?」

「ヒック・・・ほんとぉ?僕のこと、嫌いじゃない?」

「ほんとだよ。嫌いじゃないの!」

「じゃあ、僕のこと好き?」
「えっえっと・・・」

「好きじゃないんだ・・・」

「すっ好きだよ!優雨くんの事、好きだから!」

「ほんとに?」
私は何度も首を縦に振る。

すると優雨くんはパアッと笑顔になって
「良かった!」

「え?涙は・・・?」

「は?あんなの、嘘泣きに決まってんじゃん。僕得意なんだ♪」
う、うそ〜だまされたぁ!
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