囚われのサンドリヨン ～御曹司様のご寵愛～【番外編を追加しました】

「いいか？香河はな、一般的な成人男性だ。そんな高校生みたいなお付き合いが、一体いつまで続くと思う？」

「ぐう…」

それ見たことかと藤城課長は悦に入った。　

「ま、四葉が甘いユメを見たいなら、早く借金返すことだな。
それまでオマエは…俺のモノだ」

「そ、そんなぁ…」

決定的なダメ出しの言葉。

サッサと自室に引き上げていった彼の背中に、私は心の奥で罵詈雑言を浴びせる。

くっそぉ…ドケチ王子！
ド貧民の…ささやかなシアワセまで奪うというの⁉

自分はイチャイチャハッピーの、何や知らん楽しいコトしてる癖にぃ…

アクマ、オニ、陰険ドエス。
それからえ～っと…意地悪っ！


私には…もう２度とないかもしれない、チャンスだったのに…なぁ……クスン。



その夜。

私はこれまで以上に真剣に、明け方まで、何10回も返済計画の試算を練り直したノートとニラめっこしていた。