イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
いつもはお弁当を持ってくるのだけど、今日はたまたま気分転換に外で休憩を取ろうとしていた。
配送センターと併設されている、二階建てのオフィスの近くに、巷で人気のパン屋さんがある。
そこの名物でもあるクロックムッシュを買おうと意気込んでニ階から階段を下りたものの、出入り口でここのレストランを担当している男性社員と会った。
そこで「外出するの? ならついでにパンフレット届けてくれる?」と、頼まれたのだ。
幸い、レストランまでは会社から徒歩十分ほど。まぁいいかと思い……というか、異動してきたばかりの私が、先輩社員に「休憩中だから嫌だ」と言えるわけもなく、承諾したのだった。
あぁ、私のクロックムッシュ……もう売り切れちゃったかなぁ。
内心さめざめと涙をこぼしつつ、栄さんには愛想の良い笑顔を向ける。
「それでは、失礼いたし──」
「あ、ちょっと待って」
中途半端に会釈をしたまま、目線だけ上げると、栄さんはニコニコ笑顔を崩さずに言う。
「聞きたいことがあるんだけど、少しだけいい?」
「あ、はい……!」
思わず返事しちゃったけど、きっと商品のことだよね? ちゃんと答えられるかな……。
配送センターと併設されている、二階建てのオフィスの近くに、巷で人気のパン屋さんがある。
そこの名物でもあるクロックムッシュを買おうと意気込んでニ階から階段を下りたものの、出入り口でここのレストランを担当している男性社員と会った。
そこで「外出するの? ならついでにパンフレット届けてくれる?」と、頼まれたのだ。
幸い、レストランまでは会社から徒歩十分ほど。まぁいいかと思い……というか、異動してきたばかりの私が、先輩社員に「休憩中だから嫌だ」と言えるわけもなく、承諾したのだった。
あぁ、私のクロックムッシュ……もう売り切れちゃったかなぁ。
内心さめざめと涙をこぼしつつ、栄さんには愛想の良い笑顔を向ける。
「それでは、失礼いたし──」
「あ、ちょっと待って」
中途半端に会釈をしたまま、目線だけ上げると、栄さんはニコニコ笑顔を崩さずに言う。
「聞きたいことがあるんだけど、少しだけいい?」
「あ、はい……!」
思わず返事しちゃったけど、きっと商品のことだよね? ちゃんと答えられるかな……。