イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「だから、零士は何としてでも手に入れたかった。やること全部空回りしてるって気付いてたけど、今さら自分のやり方って変えられなくて」

「本庄さん……」


しんみりと話す彼女の気持ちは、私にもひしひしと伝わってきて、少し同情してしまった。

本庄さんのように自分の容姿に自信があるわけではないけど、必死になって空回りしてしまう恋愛をしてきた私にも、彼女の気持ちはよくわかる。

もしかしたら、恋愛に手慣れているように見える彼女も、本当は不器用な人なのかもしれない。


がやがやと賑わう店内で、私達だけ沈黙しながらグラスを傾けていると、ふいに本庄さんが口を開いた。


「……ねぇ、あなた達いつから付き合ってたの?」


突然の質問にギクッとして、「え!」と声を上げてしまった。本庄さんは“そんなに驚くようなこと?”とでも言いたそうに、キョトンとして小首をかしげる。

どうしよう……とりあえず部長とプライベートで関わるようになったのは、約三ヶ月前が初めてだから……。


「えぇえっと……数ヶ月前、から……」

「数ヶ月? それで結婚まで漕ぎ着けるってどーいうこと!? どーやってアイツを落としたのよ~~!!」


それはこっちが聞きたいですー!と、私の肩を掴んでグラグラと揺する本庄さんに、心の中で叫んだ。

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