Savior-社長は救世主-ⅱ
「ごめん、小森。これクリーニングお願いしていい?」
『大丈夫です。気をつけてくださいね』
申し訳なさそうにワイシャツを差し出した絢斗から受け取る
事務所の人たちへ断りを入れ
クリーニング屋へ行く
その途中に気がついた
ワイシャツから
絢斗以外の匂いがする
しかも、これは人工的な匂い
……女物の香水だ
持っているだけで匂いがわかるくらい
なぜ?どうして?
上着を脱いだ…としても
こんな匂いがつくものだろうか…
疑問に思いながらも
クリーニング屋へ行った
「染抜きは2カ所ですね」
店員さんに言われ2カ所?と思い
どこなのかを教えてもらった
なぜ、そんなところに付くんだ?
勘違いから、疑惑へと変わった
口紅が付いていたのは
胸元と…襟だ