なみだ雨
それから1週間経っても連絡がなかった。
今日は朝から雨が降っている。
お昼ご飯をトラックの中で済ませ、
コンビニのゴミ箱にゴミを突っ込む。
窓ガラスに落ちる雨音と、
ワイパーの音がとてもむなしく思える。
でも、雨が降っている時にしか聞けない
この音を、ラジオで遮る気にはなれない。
練はギアを変えて発信した。
はるかの家の近くを通りかかる。
ちょっとした興味本位で、
でもはるかのことが心配で、
家の前にトラックを止めてみる。
翔太が言ったとおり、ポストは
溢れんばかりの手紙でいっぱいで。
窓には雨戸が閉まっていて。
ぐるりと大体見回したあと、
ふと、玄関に目がいった。
なにかがついている。
目を凝らしてよく見る。
でも大粒の雨がガラスに流れて、
よく見えない。
練は助手席側の窓を開けた。
玄関には、
通常の鍵穴とは別に、
チェーンが外についていた。
要は、中からも鍵ができて、
外からも鍵ができる。
はるかを家の中で監禁できる。