なみだ雨





それから1週間経っても連絡がなかった。

今日は朝から雨が降っている。

お昼ご飯をトラックの中で済ませ、

コンビニのゴミ箱にゴミを突っ込む。


窓ガラスに落ちる雨音と、

ワイパーの音がとてもむなしく思える。

でも、雨が降っている時にしか聞けない

この音を、ラジオで遮る気にはなれない。


練はギアを変えて発信した。



はるかの家の近くを通りかかる。

ちょっとした興味本位で、

でもはるかのことが心配で、

家の前にトラックを止めてみる。


翔太が言ったとおり、ポストは

溢れんばかりの手紙でいっぱいで。

窓には雨戸が閉まっていて。



ぐるりと大体見回したあと、

ふと、玄関に目がいった。

なにかがついている。

目を凝らしてよく見る。

でも大粒の雨がガラスに流れて、

よく見えない。


練は助手席側の窓を開けた。


玄関には、

通常の鍵穴とは別に、

チェーンが外についていた。


要は、中からも鍵ができて、

外からも鍵ができる。

はるかを家の中で監禁できる。


< 64 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop