なみだ雨





ぞくっと、背中が凍った。

と、同時にトラックから降りて、

はるかの家に向かう。


ドンドンドン!とドアを叩いた。


なんだよ!うるせぇな!!

という怒鳴り声と一緒にドアが開く。

無精髭を生やした汚らしい男性が出てきた。



翔太はドアの隙間から腕と足を差し込み、

後ろに強く引いた。


「なんだてめぇ!!!」



勢い良くそう叫ぶが、

男性は思いっきり前のめりに倒れてくる。

練はその隙間をくぐって、



「菊原さん!」



と大きな声で呼んだ 。

殴りかかってくるおじさんを

何とか交わして、

さらに奥へと進んでいく。



室内は暗くじめっとしていた。

キッチン、リビング、寝室、

手当り次第ドアを開けて隅々まで確認する



いない、どこにもいない、



練は焦る足を必死にとどまらせ、

はるかを探す。


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