なみだ雨
「こっち見て、練」
成海は、練のうなじを撫でた。
それでもこっちを向かなくて。
「病院行こう、責任とる」
練はそう言うと、紙袋を持って、
鳴海の手を握って会議室を飛び出した。
「あ、梁島ー、今日の報告書…」
「すみません、あした朝一で出します」
練は上着を腕にかけると、
荷物を掴んで事務所を出た。
助手席に成海を乗せて、
自分は運転席に乗る。
向かう先は産婦人科。
練はエンジンをかけると、
トラックが何台も止まっている駐車場を
滑るように抜けていった。