その瞳をこっちに向けて
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練習初日に思った、帰りに中畑先輩が毎日付いてきそうだな…という予想は的中し、そのまま一週間が過ぎた。
一週間という期間は長い様で短い。
中畑先輩が朝の仁先輩タイムまで邪魔するし、放課後は図書室にも行けないしで、仁先輩を見れない期間としてはとてつもなく長い。
でも、私の走りを速くさせようという試みにはとてつもなく短かった。
つまりの所、今日が体育祭本番なわけだけど私の走りは速くならなかったっていう。
もう、絶望しかない。
「よしっ!1位目指して頑張るぞ!!」
目の前で気合いが入りまくっているまとめ役の3年の先輩。と、それに全力で「おう!」と答える選手達。
「お、…おう」
何とか言葉は周りに合わせるが、私のテンションはここまで上がらない。寧ろ急降下だ。