天然美
その後
囲まれていろいろ質問されたが
それを軽くかわしながら
大樹は美鈴の席に目を向けると
美鈴はいつも通り読書をしていた
それを確認すると
大樹は人を掻き分けて美鈴のもとえ向かった
「美鈴、おはよう。」
美鈴の前にたちニコニコしながら美鈴の反応をうかがっていると
視線を本から大樹に移した途端
美鈴は険しい顔になった
あれ?喜んでくれるとおもったのに…
「……美鈴?」
予想外の反応に大樹が首を傾げながら名前を呼ぶと
美鈴は先程まで読んでいた本パタンと閉めると急に立ち上がり
カバンをつかんで教室から出て行ってしまった
大樹は状況を上手く理解できず立ち尽くしていた
そしてその日
美鈴は教室に戻ってくることはなかった