美月~大切なあなたへ~

もうひとりの“斎藤”

「美緒ち!明日からもう通常授業始まるって!
明日数学あるよ。授業に必要なモノ、訊いて来なきゃ!」




明日からもう通常授業か…。なんか、ようやく“中学校”って感じ。




『そだね!いこう。
……てか、数学の先生って、誰?』





「あ……分かんない…」



やっぱり…。
みっちゃんは昔からせっかちで、なんか抜けてるんだよね。



『時間割り表に書いてあるんじゃない?』



「そっかそっか!
えっと~…。」


みっちゃんが机をあさって時間割り表を探している。…どんだけ机の中グチャグチャなのよ…。





「あったあった!
え~っとぉ…、“斎藤”だって!」




『えっ!“斎藤”?
って、2人いるんだっけ。日明先生は理科だし、もうひとりの“斎藤”先生だね。
職員室にいるかな?』




「まっ行ってみようよ!…掃除終わったらね。」



あっ…忘れてた。今掃除中だ。




「おらぁ!浜田!!日高!!喋ってんじゃねぇ!」





「『はいぃ!!』」





学年主任・沖田先生に怒られた…。

コワイよ…。

てか、もう名前覚えたの!?この距離(廊下から窓際)じゃ胸の名札見えないでしょ。






沖田先生もスゴい人だった。






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