ご褒美は唇にちょうだい
久さんにお願いしたとして、彼はどう思うだろう。
きっと、私の気持ちはばれている。
知りながら無視しているんだから、久さんは私の望みに応えるつもりはないのだ。
それは仕方ない。理解しているつもりだ。
仕事だと一線を引けば、必ず彼は応えてくれるだろう。
でも、こんなことをお願いするのは、公私混同甚だしいんじゃない?
そして、私のプライド的な部分がみしみしときしむ。
相手にされない好きな人に、偽物の愛を乞うなんて。
「操さん」
はっと顔を上げると、そこには久さんがいた。
いつの間に。今、一番会いたくないのに。
「次のシーンの撮影、繰り上がるそうです。今週でクランクアップですから、撮れるところは巻きで撮りたいそうですよ」
「ん」
赤い顔をしていないだろうか。久さんと会話するのが、苦しい。
逃げ出してしまいたい。
「操さん、俺も台本は読んでいます」
久さんに不意に言われ、私がぎくりと肩を揺らした。
恐る恐る顔をあげると、久さんはテーブルの横に立ち、本当に冷静な顔で私を見下ろしている。
きっと、私の気持ちはばれている。
知りながら無視しているんだから、久さんは私の望みに応えるつもりはないのだ。
それは仕方ない。理解しているつもりだ。
仕事だと一線を引けば、必ず彼は応えてくれるだろう。
でも、こんなことをお願いするのは、公私混同甚だしいんじゃない?
そして、私のプライド的な部分がみしみしときしむ。
相手にされない好きな人に、偽物の愛を乞うなんて。
「操さん」
はっと顔を上げると、そこには久さんがいた。
いつの間に。今、一番会いたくないのに。
「次のシーンの撮影、繰り上がるそうです。今週でクランクアップですから、撮れるところは巻きで撮りたいそうですよ」
「ん」
赤い顔をしていないだろうか。久さんと会話するのが、苦しい。
逃げ出してしまいたい。
「操さん、俺も台本は読んでいます」
久さんに不意に言われ、私がぎくりと肩を揺らした。
恐る恐る顔をあげると、久さんはテーブルの横に立ち、本当に冷静な顔で私を見下ろしている。