風邪を引いたのはあいつのせい
かくしてわたしは水に濡れたまま悪魔を追いかけて追いかけて……よくわからないことになった。
だってあいつ鬼だったのに逃げる側が鬼を追いかけるとか今考えてみればおかしな話だ。
最終的にはみんなわたしとあいつの追いかけっこを見て爆笑していた。結局捕まえられなくて地団駄踏んだわたしの姿も見られて笑われた。
そして怒り心頭の中家に帰ってなんだか体が熱いなぁなんて考えているうちに倒れた。わたしは鈍いんだと思う。
倒れたわたしの姿を帰ってきた母親が発見して心配された……わけもなく近所迷惑だと訴えてもいいぐらい笑われた。ここでもか。
母親曰く『こんなに熱あんのにどんだけー!?』らしい。我が母ながら酷い。
ただ自分でもこの体の熱さは熱のせいだと思っていたのはおかしいと思うので強く言えない。くすん。