海月物語。
「来海~~!!ここの棚に新商品並べといて。マネキンも任せるから。」
「はいっ。」
 来海は、だんだんショップの仕事に慣れてきた。来海の丁寧な仕事ぶりに、店長も来海を頼るようになっていった。
「来海、仕事楽しい?」
「はい。楽しいです。」
「ならよかった。プライベートも充実させなきゃだめよ。有給いつでもとっていいんだからな。」
「はい。」
来海は、仕事が楽しくてたまらなかった。あと、もう少しで給料日。ちょっとずつ貯めていったお陰で海斗に入院費のお金を返せそうであった。
「すいません。」
客が尋ねる。 
「雑誌に載っていたアウターってどこにありますか?」
「あ、春物のですね?こちらにございます。」
来海は、満面笑顔で接客した。
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