春灯〜日々幸せに思う〜
遼平と別れ、私と春輝は一緒に帰宅した。
「春輝?」
「ん?」
「私たちってまだ子供なのかな?」
「しらねーよ。きっとまだ何も知らない子供だと思うよ。」
「先生は大人だったのかな?」
その質問をすると春輝は私の手を握った。
「いや、俺たちも先生も多分みんな子供なんだと思うよ。」
なぜかその言葉にまた泣けてきた。
誰かにずっと本当は言いたかった。
先生が大好きなんだって。
いけないってことは自分でもよくわかっていた。
でも気持ちは抑えきれなかった。
先生に抱かれて、あぁ私大人になったんだなってずっと思ってた。
自分の知らない痛さ、快感、気持ち全部知れた気がした。
でもそんなことなかった。
先生も私も。
「家に帰りたくない。」
「紗南、何言ってんだよ、今日はちゃんと帰れ、親も心配すんぞ。」
「お母さん、今日夜勤だから居ないよ。」
私の家はシングルマザーだった。
女手一つで育てられてきた。
父は小さい頃に他界。
顔もよく覚えていない。