沈黙の境界線
「話しは終わった?」
退学の話など入院中にはもう心に決めていた。
後悔などあるわけがない。
誰にも近寄られたくない。
誰とも関わりたくない。
私の態度を見ても諦めがつかないのか
「せめて塾だけは・・」
「やめてよっっ‼」
言葉を遮るように怒鳴り付けた私を、一瞬の目を見開いて驚いたお母さん。
「あんな所にもう行きたくない‼
分かってる⁉私はあそこに通っていたせいでっっ‼
・・・あんなところに行かなければ今頃、普通の生活を送っていたんだよ⁉」
心ないお母さんの言葉に怒りの沸点が極度に下がった私は言いたいことがまとまらなくて
ただお母さんを睨み付けて怒鳴っていた。
「で、でも・・・せめて塾にさえ行っていれば絢香がまたいつかやり直したいと思えた時に遅れをとらなくてすむのよ?」
驚いた表情のまま静かに話すお母さんの心理など手に取るようにわかる。