沈黙の境界線



そしてそれから数週間後


恭吾から携帯に届いた一通のメール。



「しばらく連絡がとれなくなる。」






そのメールを最後に、彼からの連絡は途絶えた。







何があったのだろうか?

また

母親に何かされたのかもしれない。


そう思い、何度も彼の携帯を鳴らしても

メールを送っても

彼の声を聞くことも

私を求める言葉も返ってはこない。








彼の身に何かあったのかもしれない。


不安で焦れる気持ちが

痛くて泣きそうなほどこの胸を締め付けて

苦しくて

苦しくて


どうしようもなくても


一人で外に飛び出すこともできない


弱い私には


何もできなくて


それ以上に


彼が隣街に住んでいる。そんな小さな情報しか知らない。

彼を何も知らない現実が

重く私にのしかかった。




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