不良探偵
取り敢えずの止血を終え、美奈は自分のスマホを取り出す。

警視庁の倉本とは懇意にしている。

短縮で番号を呼び出し、コール。

直後。

「!!!!!!!!!!」

男…鏑木 薫は背後から美奈を押さえつけた!

「ちょっ…やめなさい!」

「面倒な真似されると困るんだよ。ようやくここまで逃げてきたってのに」

鏑木は近くに置いてあった包帯を利用して、美奈を後ろ手に拘束。

メスを手に取り、美奈の喉元に突き付けた。

「大人しくしてろ。お前は人質だ」

まだ傷が痛むのか、息を荒くする鏑木。

「麻酔か痛み止めはどこだ…医者なら持ってんだろ?」

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