不良探偵
取り敢えずシャワーを浴びたい。

ダークのスーツを脱ぐ耕介。

「背中流してあげる…」

雛罌粟もまた、服を脱ぎ始める。

「いいよ、もう眠いだろ。お前は寝てな」

…決して帰れとは言わない。

未成年が深夜までこの事務所に入り浸るのは誉められた事ではないが、あまり家に帰りたがらない所を見ると、雛罌粟は家庭では上手くいってないのだと耕介は推察している。

両親と上手くいっているのならば、はじめから援交などしていなかっただろうし。

だから、耕介は無理矢理に雛罌粟を帰らせようとはしない。

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