いけない!?同居生活
手始めは、入学式の日。
周りの保護者にも、噂は回っていた様でひそひそと囁かれた。
わざと聞こえるように話すくそ親もいた。
「あの人よ、あの大企業の・・・」
「愛人ですって」
「本妻の子どもも通ってるんでしょう?あて付けかしらねぇ。卑しいわぁ」
「恥ずかしくないのかしら」
大人たちの心ない言葉は、子どもの俺の耳にも届いた。
言葉の意味があまり理解できなくても、嫌なことを言われていることくらいはわかった。
恐る恐る母親を見たけど、母親は笑ってた。
「一番、かっこよかったよ。倖也!さすがあたしの子!」
母親は、いつだって俺を褒めてくれた。
口が悪くて、化粧も濃くて、周りの親みたいに上品さもないけど。
俺はそんな母親が大好きだった。
母親が、笑ってくれるなら、なんと言われてもいいか、とも思った。