幽玄の國に誘われ
(……なんでだろう……初めて来る場所なのに…懐かしい、なんて思うのは……)
唐突に浮かんだ疑問を振り払うように頭を振った
そんな事よりも……
「すごい……」
風を切って、力強く飛んでいるタカもどきの背から地上を見下ろしたり、周りを見ていると思わず感嘆の声が出た。
「グリフォンに乗るのは初めてか?」
「はい」
「ふっ そうか」
あ、今 笑った。
美男子が笑うと美しさがこう、増すというか……って!何考えてるの私!!そうじゃなくて、このタカみたいなのグリフォンっていうんだ……
へー……って ぇえ!!
「グリフォン!?!?」
「そうだ」
……ま、まさか…あの伝説の空想上の生物に会うだけでなく背に乗ることができるなんて…さすが異世界 ナイスだ私!!
1人、心の中で両手に拳をつくり喜ぶ私をよそに、獅騎は「見えてきたぞ」と言いながら前方を指さした。
(わっ ほんとだ……すごい大きな門……)
前方には、大きくて立派な門と宮廷が見えた。 グリフォンを門の前に降ろし私達が飛び降りるとグリフォンは彼方へ飛び去ってしまった。
私がグリフォンの飛び去った方を見ていると男の人が大声で、
「 たどいま 戻りました!!」
と言った。すると、数秒も経たぬうちに大きな門が開いた。
お、おぅ……これは、まるで、子供なら誰しも1度は
やってみたい「開け〜ゴマっ!!」っていう奴では!?
私がそんな事を妄想してると、後ろから獅騎に髪の毛を引っ張られた。 いてて……
「いたた……獅騎さん、獅騎さん 髪の毛つかむのやめていただけませんかねぇ」
「なら、しゃきっとしろ!なんださっきからそのほうけた面は」
はいはい すみませんでしたー
と、心の中で心のこもっていない謝罪の言葉を呟くとなぜかもっと力強け髪の毛を引っ張られた。いたた…
さてさて、門の内側はどうなってるかというと、
数人の女性と1人の男性が立っていた。