クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
彼は人の心を読むことに長けている。

「杏ちゃん、ここで立ち話するのもなんだし、ちょっとお茶でも飲んで行こう」

優しく微笑むと、織田さんは私の肩に手をやる。

突っ込みたいところだけど、今の私にはそんな元気もない。

それに……今の織田さんはいつもと雰囲気が違った。

永遠のお母さんと同じような温かい空気を身に纏っていて、私は織田さんが案内するカフェに向かった。

そのカフェは研究所と永遠達のマンションのちょうど中間位の距離にあって、二階建てのログハウス風の外観。

中に入るとそれぞれのテーブルが小動物の巣穴みたいになってて、まるで童話の中の世界のようだ。

織田さんは迷わず私を二階に連れていくと、窓際の席に座った。

私も椅子に座って辺りをキョロキョロと見回すと、織田さんはクスッと笑った。

「面白いでしょう、ここ?」
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