やっぱり俺のお気に入り
「龍斗っ、あたしの部屋、行こうっ!」



未来は俺の腕を引っ張って、階段を上る。



「え?もう行っちゃうの??もう少し雨宮君とお話したいわぁ。ねぇ、尚吾君?」



未来のお母さんが残念そうにそう言って俺達を見た。



どうして?どうしてあいつがいるんだ?



俺の頭の中はその疑問でいっぱいになっていた。



「なんで・・・あいつが未来の家にいんの??」



部屋のドアを閉めた未来が俺の質問に苦笑いする。



「うん・・・ゴメンね・・・ビックリしたでしょ??」



「なんでなんだよ?青山と知り合いだったのか?・・・」



白とピンクで統一された未来の部屋。



未来は下を向き、俺の質問になかなか答えようとはしない。



窓からの太陽の日差しが部屋に差し込む。



そして、その光がより一層明るく俺達を照らす。



少しの沈黙の後、



「話せば長くなるんだけど・・・いい??」



やっと口を開いた未来。



「あぁ。話して・・・」
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