紳士な婚約者の育てかた
「おいしい」
「良かった」
「凄い美味しい」
「でしょ?若い頃レストランでバイトしてたんだよ」
前回のように志真が台所に立って男2人お酒を飲むのかとおもいきや
僕がやるよとフェルナンドが台所に立って30分ほどで前菜が登場。
あとは次々とコースのように料理が運ばれてメインもばっちり。
今日はパスタにしようと思っていたのだがそれプラス冷蔵庫のありあわせで
ここまで作ってしまうのだから凄い。
昼間、とんでもない炒飯を食べた後だと余計にそう思う。
「凄いですね。短時間でこんなに沢山。どれも美味しいなんて」
「料理が出来ると女の子ウケも良いし節約にもなるしね。
知冬君なんて何を作っても当たり前のように食べて終わりだったから
志真チャンのように喜んでくれると嬉しいなあ」
「あはは……」
確かに今も特に感動する様子もなく、居たって普通に食べている知冬。
でも心なしかフェルナンドの料理はモリモリ食べている気がする。
やはりずっと作ってもらっていたから食べ慣れているのだろうか。
「何ですか」
「美味しいですね」
「そうですか」
その割に淡白に返事してきた。
「ほらね。彼はこういう人なんだヨ。作りがいが無いよね?」
「知冬さん、もう少し…何か言ったほうが」
「そうだ、何しに来た?」
「なにって。パソコンが手に入ったから持ってきたんですけどー?」
「は、早いですね!もう?」
「僕に任せたらあっという間だって言ったでしょ?その連絡を昨日したのに」
無視をされ続け今日お昼すぎから、ちょうど志真たちと入れ違いで家に来たと。
「ありがとうございます。えっと、おいくら」
「志真チャンが僕にあーんってしてくれたらもうそれで」
「俺が食べさせてやるから、志真包丁持ってきてください」
「アレ?何を食べさせるつもりかな?知冬君?」
「料理」
「り。料理?君が?笑えないねー怖いねー…」