幼なじみの隣で不器用な恋を
「ん、分かってる。花奏が、そうやって素直な気持ちを俺に伝えてくれるの、すげぇ嬉しい。」
「怒って…ない?」
「当たり前だろ?ただ、理性をいとも簡単に崩すぐらいの破壊力があるから、耐えるのがキツいというか……」
「………?」
眞紘くん、何かに耐えてるの?
私の理解力が悪いんだろうか…。
言ってることが、よく分からないや……。
「いや、今のは気にすんな。」
「うん……」
照れくさそうに首の後ろに手をあてた眞紘くん。
ふと、何か思いついたように“あ!”と声を発した。
「じゃあさ、今日の記念に何か買わないか?今日は、俺たちが付き合って初めてのデートなわけだし。」
初デート記念…。
特別さ溢れる言葉に鼓動が波打つ。
記念って、なんだかいいな…。
「うん…」
私は、ドキドキしながら頷いた。