幼なじみの隣で不器用な恋を

「これに、する?」


「そうだな、これにしようぜ?」


その後、ゆっくりと商品を見て回って私たちが選んだのは水色のシャープペンシル。


小さなシルバーの星形のチャーム付きで、グリップの部分は水玉模様になっているものだ。


色々と迷ったけど、シャーペンなら学校でも家でも使えるね…ということで、これに決まった。


購入した後、私は二つのシャーペンが入った小さな紙袋を持って、眞紘くんと一緒に近くの休憩スペースへ。


空いているベンチに腰掛けると、袋からシャーペンを取り出した。


「可愛すぎるかな…?もうちょっと、シンプルなデザインのものがあれば良かったね…。」


「あの中ではシンプルな方じゃん。涼しげな水色だし、星形の飾りも小さくて派手じゃねぇから、全然使えるよ。」


「これなら…授業中に使っていても、他の人たちにお揃いのものだって、気付かれることはなさそうだね。私たち、席も離れてるし…。」


さり気なく使えそう。


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