密星-mitsuboshi-
11時半を回ったところで早紀は上司の吉田に呼ばれた
「間野君、ここにあるデータで
表を作ってほしいんだけど、
またお願いしてもいい?」
吉田は少し眼尻のたれた目で申し訳なさそうな顔をしながら薄いファイルを差し出した
「わかりました。
いつまでに必要ですか?」
「それがねー
14時迄にメールで送らないと
いけないんだよ~」
「14時ですか…」
早紀は壁にかかる時計をちらっと見てファイルのをめくった
「…ごめんねー急で」
内容を見た感じ、時間のかかる内容でなかった
「急いでやれば1時間くらいで
終わるかなと思います」
早紀が笑顔を向けると、吉田は自身の顔の前で手のひらを合わせて
「助かった!
どうもこうゆうの苦手で…
いつも悪いね
昼休憩はずらして取っていい
からね♪よろしく」
吉田はあまりパソコンが得意ではない
通常の業務で日々使っているソフトやメール、文書を作るなどは勿論できるのだが
表を作って色分けしたり、エクセルの表計算やパワーポイントなどを使用するときは
だいたいパソコンの前に張り付いたまま固まっていることが多い
一度たまたま早紀が吉田の仕事を手伝ったことをきっかけに、
吉田は自分がやるには時間のかかりそうなものは、パソコンスキルのある早紀に頼むようになったのだ
席に戻った早紀は自分やっていた仕事を片づけて
すぐに吉田の仕事に取り掛かった
12時になり、皆が一斉に昼休憩をとり席を立ち始める中
早紀はかまわずパソコンに向かっていた
美加もそれを察し、早紀に声をかけてランチに出かけて行った
審査部に残っていたのは早紀1人
管理部は電話番のために残った男性社員が2人
そして渡瀬が席に座ったままだった
早紀の打つキーボードとマウスの音、たまに鳴る管理部の電話の呼び出し音、
その電話を取ってお客様と話し出す社員の声
早紀は集中して資料をつくり、データを吉田宛にメールし終わったところで時計を見ると
針は12時40分を指していた
(終わった…♪)
心の中でそう呟いて席を立とうとした瞬間、
吉田の席の内線が鳴りだした
不在の吉田の代わりに早紀がその内線を取った
「はい、審査部間野です」
「お疲れ様」
受話器からから聞こえてきた声は小さくそして少し低くもあったが、
早紀はその声が誰のものであるかすぐに気がついた
そして同時に心臓が大きく跳ねる
内線の相手は渡瀬だった
「そのままで」
驚いて思わず渡瀬のデスクに顔を向けようとした早紀を制止して
渡瀬は続けた
「何でメール返信しないの?」
「あ、あのちょっと今部署に誰も
いなくて…」
早紀は取り繕いながら残っている管理部の社員に目を向けた
幸い2人とも受話器を片手にお客様と会話をしている
渡瀬と早紀のことなど気づいてもいないようた
「会いたい」
「えっ」
「だから今夜、
いつものとこで待ってて」
渡瀬の声が耳に響くたび、早紀の心臓はドキドキした
だがそれと同時にこの状況に早紀は、
いつ管理部の社員に気付かれるか気が気ではなかった
その時、ランチから戻った審査部の社員が数人、雑談をしながらオフィスに入ってきた
「わかりました。
失礼します」
早紀は、慌てて受話器を置いた
「あれっ、
間野ちゃんどうしたの?
内線?」
戻ってきた社員の1人が受話器を置いた早紀に声をかけた
「あ、はい
でもかけ間違えたみたいでした。
あの、私これからお昼なので
ちょっと行ってきます!」
早紀はそう言うとそのままロッカーからバッグを取り出し急いでオフィスを出た
「間野君、ここにあるデータで
表を作ってほしいんだけど、
またお願いしてもいい?」
吉田は少し眼尻のたれた目で申し訳なさそうな顔をしながら薄いファイルを差し出した
「わかりました。
いつまでに必要ですか?」
「それがねー
14時迄にメールで送らないと
いけないんだよ~」
「14時ですか…」
早紀は壁にかかる時計をちらっと見てファイルのをめくった
「…ごめんねー急で」
内容を見た感じ、時間のかかる内容でなかった
「急いでやれば1時間くらいで
終わるかなと思います」
早紀が笑顔を向けると、吉田は自身の顔の前で手のひらを合わせて
「助かった!
どうもこうゆうの苦手で…
いつも悪いね
昼休憩はずらして取っていい
からね♪よろしく」
吉田はあまりパソコンが得意ではない
通常の業務で日々使っているソフトやメール、文書を作るなどは勿論できるのだが
表を作って色分けしたり、エクセルの表計算やパワーポイントなどを使用するときは
だいたいパソコンの前に張り付いたまま固まっていることが多い
一度たまたま早紀が吉田の仕事を手伝ったことをきっかけに、
吉田は自分がやるには時間のかかりそうなものは、パソコンスキルのある早紀に頼むようになったのだ
席に戻った早紀は自分やっていた仕事を片づけて
すぐに吉田の仕事に取り掛かった
12時になり、皆が一斉に昼休憩をとり席を立ち始める中
早紀はかまわずパソコンに向かっていた
美加もそれを察し、早紀に声をかけてランチに出かけて行った
審査部に残っていたのは早紀1人
管理部は電話番のために残った男性社員が2人
そして渡瀬が席に座ったままだった
早紀の打つキーボードとマウスの音、たまに鳴る管理部の電話の呼び出し音、
その電話を取ってお客様と話し出す社員の声
早紀は集中して資料をつくり、データを吉田宛にメールし終わったところで時計を見ると
針は12時40分を指していた
(終わった…♪)
心の中でそう呟いて席を立とうとした瞬間、
吉田の席の内線が鳴りだした
不在の吉田の代わりに早紀がその内線を取った
「はい、審査部間野です」
「お疲れ様」
受話器からから聞こえてきた声は小さくそして少し低くもあったが、
早紀はその声が誰のものであるかすぐに気がついた
そして同時に心臓が大きく跳ねる
内線の相手は渡瀬だった
「そのままで」
驚いて思わず渡瀬のデスクに顔を向けようとした早紀を制止して
渡瀬は続けた
「何でメール返信しないの?」
「あ、あのちょっと今部署に誰も
いなくて…」
早紀は取り繕いながら残っている管理部の社員に目を向けた
幸い2人とも受話器を片手にお客様と会話をしている
渡瀬と早紀のことなど気づいてもいないようた
「会いたい」
「えっ」
「だから今夜、
いつものとこで待ってて」
渡瀬の声が耳に響くたび、早紀の心臓はドキドキした
だがそれと同時にこの状況に早紀は、
いつ管理部の社員に気付かれるか気が気ではなかった
その時、ランチから戻った審査部の社員が数人、雑談をしながらオフィスに入ってきた
「わかりました。
失礼します」
早紀は、慌てて受話器を置いた
「あれっ、
間野ちゃんどうしたの?
内線?」
戻ってきた社員の1人が受話器を置いた早紀に声をかけた
「あ、はい
でもかけ間違えたみたいでした。
あの、私これからお昼なので
ちょっと行ってきます!」
早紀はそう言うとそのままロッカーからバッグを取り出し急いでオフィスを出た