ラグタイム2号店
「どんな島なの?

俺、名前自体も初めて聞いたからよくわからないんだ」

そう聞いた後、俺はじゃがいもを口に入れた。

「山と海に囲まれている自然いっぱいの島。

朝貴さんも気にいると思う」

俺の質問に答えると、静絵は緑茶を口に含んだ。

「それは楽しみだな」

窓の外に視線を向けると、青い空と青い海が広がっていた。

俺たちは今から船に乗って、静絵が子供の頃に訪れたと言う月明島と言う場所へと向かう。

これからそこで過ごす時間に俺は思いをはせていた。

「朝貴さん」

静絵が俺の名前を呼んだ。

「もうそろそろで船がきますよ」

「そうか」

俺たちは食事を終えると、船乗り場へと足を向かわせた。
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