すべてが思い出になる前に






照史の結婚が嬉しくて、つい泣いたり笑ったり、とても幸せなひと時に思えた。



私はどうなんだろう…人を幸せにする事が出来ているのだろうか。


自分に問いかけてみても、答えは出てこなかった。



家に帰った友理奈は、リビングに飾られたピンクのチューリップに手を伸ばし、お水のやりかえを始めた。



「あと何日持つかな…」



手を拭こうとしたが、タオルを出し忘れていた。


クローゼットからタオルを取り出した時に、見覚えのないハンカチを見つけた。


そのハンカチは、結婚式で泣いてしまった友理奈に差し出された涼太のハンカチだった。







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