すべてが思い出になる前に




「宮﨑、今からバイトか?」


「あぁそうだよ」



涼太は大学院生の為、給料は0円で寧ろ学費を払っている身分である。


毎週火曜と木曜の午後は、研究室の先輩から代々受け継がれる調剤薬局のアルバイトをしている。


いつもの様にクロスバイクに跨るとペダルを漕ぎ始め、バイト先へ向かう。




白衣を羽織り名前が書かれた名札をポケットに付けた。


涼太はお店へ出てきてすぐに、受付で患者から処方箋を受け取り、手際よく処方された薬の準備を始めていた。



「お大事にどうぞ。次の方、〇〇さーん」



ソファから立ち上がり受付の方に歩み寄る1人の女性患者と真っ正面に向かい合い、目をじっと見た涼太は、ふと患者の様子を伺った。





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