すべてが思い出になる前に





「そこで何してるの?」



声をかけられ正面を向き、やや顔を上げると涼太がしゃがみ込んで見下ろしていた。



「あっ涼太‼︎練習中にゴメンね。帰り道にたまたま通りかかって…」


「えっ、駅反対だけど?」



軽い冗談が通じなかった友理奈は苦笑いを浮かべ、すかさず茜がフォローに入った。



「久しぶりだね涼太‼︎ちょっと見たらすぐに帰るつもりだったから…」



慌ててフェンスから手を離して、その場から二人は立ち去ろうとした時だった。


しゃがんでいた涼太が腰を上げ、フェンス越しにいる二人に声をかけた。





< 33 / 369 >

この作品をシェア

pagetop