空に願いを…


「桜、これ運ぶぞ」

『うん、みっちゃんお願い』


せっせと運ぶみっちゃんと、友達
とても助かる
引っ越し先には、みっちゃんの彼女
香澄さんが待ち構えてくれている


みっちゃんは毎週、頭を下げに
香澄さんの実家へ通っている
けど、まだ許されていない

それでも以前とは違い
今は家の中で…リビングで
頭を下げていると聞いた


まだ時間がかかるかもしれないけど
みっちゃんなら大丈夫だ


「これで終わりか?」


『うん、確認してみる』


全ての荷物が出され、
部屋はガランとしている
今日でさよならだ



『大丈夫だった!行こう』


玄関のドアを閉め、鍵をかけた
みっちゃんの友達は別の車で
先にアパートへ行ってくれた

私はみっちゃんとトラックに乗って
アパートへ向かうつもりだった
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