空に願いを…
「さくら」
そう言って抱きついてきた空
なに?なに?と慌てて離れようとしたが
空の腕は私を離すことはなく
そして、気がついた
空が泣いている
何があったかは、わからない
けど、どんな事があっても
空が泣いたのは初めて…
酔っ払った空
泣いている空
絶対何かあったんだと思ったけど
聞く前に私は空を抱きしめた
空の腕の力がこもる
ねぇ、空
私は何があっても、空と一緒にいるよ
だから、安心して泣いていいよ
そんな思いだった
そしていつの間にか、空は寝息を立て
私もいつの間にか眠ってしまった
次に目が覚めた時はベットの上
ベットには私しかいなく
慌ててリビングへ行くと
いつもと変わらない空が
「おはよう」
そう言って朝食の用意をしていた
昨日のこと、大丈夫?って
聞けばよかった…
あまりにも空が普通だから
大丈夫だと私は勝手に思ってしまった