one more chance――美少年は女総長――
校舎内に入り、教室に向かっている途中。
俺は質問した。
「そういや、ここって青龍以外にも族いるのか?」
「よく分かったな。下端だけど白虎(ビャッコ)の連中が何人か」
風斗が意外と普通に話してくれた。
「そっか」
白虎か…
ガラッと愁に教室のドアを開けられ
類、風斗と教室に入る。
「風斗くんと類くんだ」
「今日は朝から一緒だなんて幸せ」
などと朝から女子が騒ぎ出す。
俺も続けて中に入った。
「姫乃さんあの子です」
?
今……なんて……
ひめ……の?
俺は声のした方を見た。
―――――!?
バサッ
俺は驚いて肩に掛けていたスクールバックを落とした。
そして向こうも俺を見て驚いていた。
嘘だろ…
お前もここの生徒だったのか
柚原 姫乃(ユズハラ ヒメノ)!
「柚…原…姫乃……」
俺の声が震えていた事に自分で築いた。
この震えは怒りなのか恐怖でなのか自分でも分からなかった。
「どうして……」
どうしているの?
そう言いたかったのか?
でもすぐに笑顔を作った。
「久しぶり」
「姫乃さんの知り合いッスか?」
白虎の下端が聞くが柚原はそれを無視し
俺に一歩一歩近づいて来た。
「また独りにしてあげる。楽しみにしててねドロボー女」
俺だけにしか聞こえないように言った。