one more chance――美少年は女総長――
途中、激しいバイク音が聞こえた。
集会でも行っていたのか結構な数の音が校内の外から聞こえ
「元龍ってバレたら厄介だ」と思った。
教室に戻って次の授業の準備をしようと自分の席に座った瞬間。
ガラガラ
女子の黄色声とともに男子生徒達が教室に入ってくる。
「風斗(ふうと)くーん」
「類(るい)くーん」
キャーという声に見向きもせず、俺の席の周りにぞろぞろときた。
「?か…可愛い、君誰?」
俺は思わずそいつを見ると
―――――っ!?
スゲー近くに顔があった。
ビックリした。
「な、なに?」
「ん?お前誰だ?
何故、類さんの隣の席に座ってるのか誰か説明しろよ」
短いが髪を立たせている黒髪の男子が朝から教室にいた生徒に聞いた。
「この子ぉ~今日転校して来たんだけど、名前なんだっけ?」
いかにもギャルって感じの女子が言った。