one more chance――美少年は女総長――


「これが柚原との関係」

どうして隼人は俺を助けてくれなかったのだろう。

多分俺は隼人を信じていたんだろう。

「俺、お前の言った事信じる」

話をし終えて最初に口を開いたのは風斗だった。

以外だった、風斗は俺が好きじゃないと思っていたから。

「昨日コンビニ寄らずに帰ったろ?」

み、見られてたのか…

「話聞いてて家見られたくなかったのかと思ってよ」

「一人で住んでるだろ」と言った。

ハッとして風斗を見る。

「うん、ずっと一人暮らししてる」

「話を聞いていて柚原って子、伶ちゃんのお母さんにお父さんを取られたから復讐のつもり?」

「本人は言わなかったけどそうだと思う」

そうあの目はそう語っていた気がした。

「酷い…伶ちゃんだってお母さん取られたのに…」

洸……ありがとう。

気持ちだけで嬉しいよ。

俺は心の中で言った。

「伶はこれからどうしたい?」

「え?」

「伶はこれから青龍としてどうしたい?」

彪牙…

「俺は…龍に勝って青龍を全国1にして俺の居場所はここにあるって言ってやる」

「私」に戻るまで少し回り道をします。

今度こそ仲間を信じて、この仲間を守りたい。

「伶」



「ここにいる全員伶を信じているからな」

冬悟…

やばい泣きそう…

ギュッ

何故か愁がみんなから見えないように抱き締めてきた。

わた…俺は それを利用して泣いた。

声を出さずに……――――――――


< 52 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop