one more chance――美少年は女総長――
伶
「これが柚原との関係」
どうして隼人は俺を助けてくれなかったのだろう。
多分俺は隼人を信じていたんだろう。
「俺、お前の言った事信じる」
話をし終えて最初に口を開いたのは風斗だった。
以外だった、風斗は俺が好きじゃないと思っていたから。
「昨日コンビニ寄らずに帰ったろ?」
み、見られてたのか…
「話聞いてて家見られたくなかったのかと思ってよ」
「一人で住んでるだろ」と言った。
ハッとして風斗を見る。
「うん、ずっと一人暮らししてる」
「話を聞いていて柚原って子、伶ちゃんのお母さんにお父さんを取られたから復讐のつもり?」
「本人は言わなかったけどそうだと思う」
そうあの目はそう語っていた気がした。
「酷い…伶ちゃんだってお母さん取られたのに…」
洸……ありがとう。
気持ちだけで嬉しいよ。
俺は心の中で言った。
「伶はこれからどうしたい?」
「え?」
「伶はこれから青龍としてどうしたい?」
彪牙…
「俺は…龍に勝って青龍を全国1にして俺の居場所はここにあるって言ってやる」
「私」に戻るまで少し回り道をします。
今度こそ仲間を信じて、この仲間を守りたい。
「伶」
?
「ここにいる全員伶を信じているからな」
冬悟…
やばい泣きそう…
ギュッ
何故か愁がみんなから見えないように抱き締めてきた。
わた…俺は それを利用して泣いた。
声を出さずに……――――――――