one more chance――美少年は女総長――
後半に入り、初めて点を入れた。
だけど青髪の奴を止める事は出来なかった。
試合が終わり、俺達のチームが負けた。
帰り際、味方チームはみんな先に外に出て行き、俺だけがまだ中にいた。
「待って」
荷物を持ち外に出ようとした所声を掛けられた。
「?」
振り向くと青髪の奴がいた。
「勝った奴が負けた奴になんの用?」
「俺から点を捕ったの君が初めてなんだ」
? 何が言いたいんだ?
「楽しかった、ありがとう」
「負けた奴に礼なんて言うなよ」
「それもそっか」
「でも」
?
「俺、本試合にしか出して貰えないから楽しかった。もう一度君と戦いたい」
え?
「俺3年だから今日で最後なんだよ」
「じゃあ俺と一緒だ」
そいつは嬉しそうに言った。
「高校行っても続けろよ、もっと強くなった君と戦いたい」
俺はそいつの笑顔にドキッとした。
「俺もお前と戦いたい」
「じゃあ約束な」
「ああ!」
そう言うと青髪の奴は自分のチームへ戻った。
俺の心臓がまだドキドキしていた。
どうやら俺はあの青髪の奴に恋をしてしまったようだ。
やばい…。
俺、男を好きになった……。
どうしよう……――――――――――