one more chance――美少年は女総長――
伶side
男子制服に着替え終え、俺は教室に戻った。
ガラッ
まだ授業している中、自分の席に着くと斜め前にいるさっき俺に突っかかってきたクリーム色っぽい茶髪の男子が睨む感じに俺を見た。
「お前、何が目的でここ(青霧)にきた」
「おい、風斗 やめろ」
隣の席の髪がピンク色の男子が言った。
「ああそうだよ、俺は龍の総長だったよ」
と言ったところで風斗と呼ばれたクリーム色っぽい茶髪の奴が殴り掛かってきた。
さっきと違って、俺は風斗を殴ってしまった。
ドシャンッ!
机と共に風斗が倒れ、喧嘩に疎(うと)そうな女子や男子が騒ぎ出すが俺は話を続ける。
「だがな、俺は「元」龍だ!それに…」
―――――――――――――
「隼人(はやと)さんと総長がいれば俺達全国No.1のままだ」
「いいコンビだよな」
「こいつ、気に入ったから連れてきた」
「隼人~総長が…」
「こいつ、本当は女なんだだから姫乃に」
「俺じゃない、俺はそんなことしてない」
「あいつ本当は女なんだって」
「なんで男子バスケ部に」
「女と一緒になんて出来るか」
――――――――――――――
「あんな連中…仲間だとも思いたくねぇ」と小さな声で言った。
「大丈夫ッスか?風斗」
手を差し伸べる愁の手を払い、そして再び俺に向かって腕を降り下ろそうとした。
ガシッ
秀平が風斗の腕を掴んだ。