LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
無人のファッションビルを、最上階へ。
点灯された経路に従って上っていく。
吹き抜けになったビルの中央に設置されたエスカレータ。
エレベータが稼働している様子はない。
階段の前には、檻のようなシャッターが下ろされている。
罠がある可能性も考えた。
でも、立ち止まっていても、時間を浪費するだけだ。進むしかない。
「うわっと」
理仁くんが、エスカレータからフロアへ乗り移るときにつまずきかけた。
「先輩、大丈夫ですか?」
「だいじょぶ。てか、鈴蘭ちゃん、ぶつかってゴメン。赤外線に目ぇ奪われててさ」
あのへん、と理仁くんは指差した。
防犯センサーから放射される赤外線が多数、その空間に走っているらしい。