LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―


無人のファッションビルを、最上階へ。


点灯された経路に従って上っていく。


吹き抜けになったビルの中央に設置されたエスカレータ。


エレベータが稼働している様子はない。


階段の前には、檻のようなシャッターが下ろされている。



罠がある可能性も考えた。


でも、立ち止まっていても、時間を浪費するだけだ。進むしかない。



「うわっと」



理仁くんが、エスカレータからフロアへ乗り移るときにつまずきかけた。



「先輩、大丈夫ですか?」


「だいじょぶ。てか、鈴蘭ちゃん、ぶつかってゴメン。赤外線に目ぇ奪われててさ」



あのへん、と理仁くんは指差した。


防犯センサーから放射される赤外線が多数、その空間に走っているらしい。


< 207 / 415 >

この作品をシェア

pagetop