LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
理仁くんの目はだんだんと伏せられた。
彼の頭にあるのはきっと、リアさんのことだ。
さらわれてしまった。
預かり手ではないのに、宝珠を巡る争いに巻き込んでしまった。
今、リアさんは、預かり手のぼくたちよりも危険な状態にさらされている。
もっと早くぼくたちが集結していれば。
祥之助が黄帝珠を見付け出すより先に、協力体制を築いていれば。
そもそも、理仁くんの父親に宝珠への執着を断たせることができていれば。
後悔から立つ仮説が、むなしく、ぼくの胸を支配していく。
ダメだ。考えちゃダメだ。
思念の声が外に洩れたら、みんなの士気を下げてしまう。