その背中、抱きしめて 【上】
「おー、翔。どこ行ってたんだよー。…って…えぇぇええぇえぇええええ!!?」
前田くんが絶叫する。
その声でみんながこっちを向いて…
「あぁぁああぁあぁぁあああっっっっっっ!!??」
「きゃああああああああああああああああっっっっっっっ!!!!!」
湖中、林中に響き渡るかのような男女多数の大絶叫。
「な、なななななな!!!何、何で!?一体どういうことだよ、翔!!!」
前田くんがわなわな震えてる。
状況が読み込めてなくてパニックになってるのが一目瞭然。
「だから、そういうこと」
冷静に返す高遠くん。
私は恥ずかしくて下を向いたまま顔から火が出そう。
「柚香先輩と付き合うことになったから」
高遠くんが、みんなに聞こえる声でハッキリと言い放った。
パチパチと木が燃える音しかしない湖畔。
数秒の静寂の後
「えぇえぇぇえええええぇぇぇぇぇえええぇぇええぇぇえっっっっっ!!??」
「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッ!!!!!!」
2度目の大絶叫が響き渡った。