その背中、抱きしめて 【上】
ソファに座って待ってるように言われて高遠くんは飲み物を用意するためにキッチンに行った。
この間は初めて上がるお家に緊張しすぎて、足が悪い高遠くんにやってもらっちゃったけど、何か手伝わなくちゃ。
「高遠くん、飲み物手伝うよ」
キッチンに顔を出す。
「大丈夫。……じゃあ今コップに氷入れたから、これにパックの紅茶入れてもらえますか?」
「それだけ?」
”それだけ”と言って、キッチンと対面になってるカウンターに高遠くんが座った。
すぐそこに置いてあるパックの紅茶を2つのコップに注ぐ。
「…したらこんな感じなのかなぁ」
高遠くんが頬杖をつきながら呟いた。
「え?何?」
最初が聞こえなかった。
「何でもないです」
私がコップを持つと、高遠くんも立ち上がって一緒に白い大きなふかふかソファに座った。