その背中、抱きしめて 【上】
「もう、ほんとに先輩は油断も隙も無いよね」
「…ごめんなさい…」
高遠くんの盛大な深いため息を聞きながら、腰を抱き寄せられる。
「お仕置き」
ふっと私を抱きしめる手の力が弱くなったと思ったら、また昨日みたいなキスをされて一瞬で頭が真っ白になった。
「っ…んっ…」
息が苦しくて顔が熱くなる。
限界寸前で唇が解放された。
「…息しないと苦しいでしょ」
「…うん…」
息が上がって肩を上下させる私を見て、高遠くんが少し笑う。
そして私の手首を掴んで近くのベンチに座る。
「先輩はここ」
座る場所を指定されたところは、足を広げて座った高遠くんの右ひざの上。
「えっ!?ちょっと何考えてんの!」
「いいからおいで」
掴まれてた手首を引っ張られて高遠くんの両足の間に、高遠くんと向かい合うように立つ格好に。
(こ…これは…!)