その背中、抱きしめて 【上】



「どの頭がそんなバカなこと考えてんの?」

今度は両方のこめかみを拳でグリグリされる。


「痛い痛い痛い痛い!!!やめてやめて!」


痛すぎて涙目になる。

「じゃあ、もう俺に何も出来てないとかバカなこと考えるのやめて。わかった?」

グリグリが強くなる。

「ぎゃー痛い痛い!わかった!わかったから!!」

ふっと痛みが和らいだ。

「ごめんなさいは?」

「…ごめんなさい」

痛みで涙が零れそうになるのを、高遠くんが指で拭ってくれた。


「痛くしてごめん」

「…痛かったよ…」

「ごめん」


後頭部を抱き寄せられて、視界は高遠くんのコートで塞がれた。



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