その背中、抱きしめて 【上】
朝起きてスマホを見ると、高遠くんからLINEが届いていた。
『17歳の誕生日おめでとう』
絵文字もないたった1行のその文章は
夜中の12時ぴったりに届いていて
…爆睡していた自分を激しく恨んだ。
(せっかく日付が変わったのと同時に送ってくれたのに気付かないで爆睡してるとか…私サイテー!!!)
学校に着くと、さくらちゃんが私の机に可愛い紙袋を置いた。
「ゆず、ハピバ」
「ありがとー。開けていい?」
さくらちゃんがニコって笑うのを見て、紙袋を開ける。
中から可愛い文房具がいくつも出てきた。
「何これ、カワイイ!!」
「最近ゆず勉強頑張ってたから、勉強に役に立ちそうな文具を選んでみました」
「カワイすぎて使えないよ!!!」
付箋とかメモとか可愛いのになくなっちゃうの勿体なさすぎる!
「使ってくれなきゃ意味ないでしょ。なくなったらまたプレゼントするから使ってよ」
文房具は使わなきゃ意味ないけど、でも本当にもったいないくらい可愛いんだもん。
「今日は高遠くんとお祝い?それとも家族と?」
「学校帰りに高遠くんがお祝いしてくれるって。夜は普通に家族でお祝い」
高遠くんは、クリスマスの時もそうだったけど家族との時間を尊重してくれる。
だから今日も学校帰りにお祝いしてくれるけど、夕飯前にバイバイする。
寂しい気持ちも大きいけど…高遠くんはそこは譲ってくれない。